コントラバスという楽器について その1
こんにちわ
コントラバス販売専門店ベースランド
代表の下川です。
今回はコントラバスという楽器についてご説明いたします。
コントラバスとは音域の区分のひとつで、楽器としてその音域をもつ弦楽器の1つです。
4弦もしくは5弦の大きな楽器で、コントラバスのほかにバス、ベース、弦バス、ウッドベース、ダブルベースなど様々な呼び方があります。
(日本でしか使われない呼び方もあるので注意が必要です。)
略号としては『Cb』と表記します。
【コントラバスの寸法】
コントラバスのサイズは実にさまざまなものがありますので、こちらの数値はあくまで参考程度のものです。
お使いのコントラバスが大きく異なっても、数値全体のバランスが悪くなければ問題はありません。
全長 182cm
この大きさは本来3/4サイズの数値です。4/4サイズは1900mm(190cm)なのですが、日本人の体格には大きすぎるために日本では3/4サイズを4/4サイズとして扱っています。以降このブログ内では3/4サイズの寸法を表記します。
ストップ長 60.5cm
ネックの付け根の表板のヘリからF孔中心の刻みまでの長さをストップ長と呼びます。
ネック長 43.75cm
ネック長とストップ長の比率は7:10となります。
これにはある程度のばらつきがあります。本体のサイズ、ネックの長さ、弦長のバランス、それにともなう弦のテンション、振動が音の響きに関係しています。
【コントラバスの形状(アウトライン)】
コントラバスには主に3種類の形状があります。
●ガンバシェイプ(Gamba)
この形状はコントラバスがバイオリンやヴィオラ、チェロなどのバイオリン属とは異なるビオラ・ダ・ガンバ属の最低音楽器ヴィオローネから発展したことに由来します。
ビオラ・ダ・ガンバはこのような楽器です。
●バイオリンシェイプ
バイオリンと同じようにコーナー(C字とバウツをつなぐ写真の尖った部分のことを英語でコーナーといいます)の形状をしているのが特徴です。
●ブゼットシェイプ(Busseto)
下側のコーナーが二段になっている独特の形状をしています。
1600年代にイタリアのブレシアでブゼットさんという方が最初に作ったことからこの呼び名が付きました。
バイオリンやチェロなど17世紀にはすでに形状が確立されていた楽器と違い、コントラバスは近年まで標準と呼ばれるものがない楽器でした。
そのため世界中にさまざまな形や大きさ、弦の数のコントラバスが存在します。
【コントラバスの裏板の形状】
●フラットバック
裏板が平らなものをこう呼びます。内側に補強のためと振動を抑えて音を安定させるためのクロスバー(補強材)と呼ばれるものがついています。)
裏板の厚みは5~7mm 補強材の厚みは15mmくらいが標準とされています。
このクロスバーが弱いと裏板が振動しすぎてしまい、表板の振動が弱くなり音の明瞭さが失われてしまいます。
ラウンドバック(バーレス・アーチバック)
アーチ構造によって垂直方向への強度がつよくなり、振動する部分が限定されることでクロスバーがなくても振動を安定させ、音がよくなるように工夫された形状です。
次の話は各パーツの名称と役割についてです。
それではまた次の記事で